スローガン

一樹百穫

~まちづくりは人づくりに始まる~

一般社団法人 美濃加茂青年会議所

 

第54代 理事長 渡邉 良之

理事長所信


 【はじめに】

 私は、2019年1月、美濃加茂青年会議所に入会しました。当初は例会と委員会だけ出席すればいいだろう、青年会議所についても自己満足の集団くらいにしか考えていませんでした。しかし、地域のため、組織のために議論を交わし、事業のために寸暇を惜しんで準備し、実行していく多くの先輩達の背中を見ながら、徐々に自分自身の認識が変わり、あることに気づき始めました。私たちは、40歳までという限られた期間の中で自らを鍛え上げ、地域や社会全体にどのように役に立つのかを考え行動できる「人材」を育てる団体であるということです。私たちは時間に追われ、仕事や家族に後ろ髪をひかれながら、青年会議所活動を続けています。しかし、受動的ではなく能動的にその責務を全うすれば、通常では得難い様々な経験と知識そして何より仲間を得ることができます。「まちづくりは人づくりから」という考え方を、まさに実践してきたのが私たち、青年会議所なのではないでしょうか。

 美濃加茂青年会議所は1971年(昭和46年)11月に全国478番目の青年会議所として設立され、本年度で54年目を迎えます。これもひとえに諸先輩方、そして私たちを支え続けていただいた関係諸団体の皆様のおかげと心より感謝申し上げます。

 私たち、青年会議所の最大の強みは、事業を成功させる方法論でも人脈づくりでもありません。それは、長きにわたり行われた「明るい豊かな社会の実現」という困難な活動の中心にある「人材」を育成する力であり、三信条である「修練・奉仕・友情」の実践による人材育成こそが、私たち、青年会議所の最大の存在意義と考えます。

 

【人材育成こそ青年会議所の本分】

 私たち青年会議所は、地域社会や企業の真のリーダーとなることを志し、自らを修練し、互いを磨き合うことで育成を果たす場であると考えます。しかし、単に「自己の成長」だけを考えていては、自己満足におわり本末転倒です。真に必要とされる「人材」とは成り得ません。学力や技術を伸ばすなら独りでもできます。机上の空論なら誰でも言えます。どんなに格好よく見せても、どんなに素晴らしい言葉を発しても心のない行動では人の心を動かすことはできません。そのためにも自分自身に最大限の負荷をかけ、成長に対して常にチャンスを追い続けることで、リーダーとなる人材へと成長していきます。私たちは地域を牽引する団体として、地域社会に貢献できる人材を輩出し、魅力ある人材が増えることで地域の発展に寄与していきます。

     

【郷土愛を育む

 私は「人材」には「地域に根ざした心」が必要であると考えます。人が地域に頼らずとも何不自由なく生活ができてしまうがため、郷土愛が希薄化してきているのも現状です。自分たちのいるこの地域の誇るべき伝統や文化、歴史を認識し、感謝することで、故郷を愛する心を持たなければならないのです。まずは私たちが地域の現状を正確に知り、広いこの1市7ヵ町村の現状を再認識し、このまちが持つ歴史、文化、風土など、それぞれの特徴をよく学び考えることが重要だと考えます。そして、私たちが郷土の魅力を地域に発信していくことで、郷土愛をもたらすまちづくりができます。


【まちの未来をつくる青少年の育成】

 地域の未来を担うのはこの地域で育つ子供たちです。昨今、インターネットやSNSなどの普及により、パソコンやスマートフォンを手に取れば得られる情報が一昔前より格段に多くなり、子供たちの知識や興味が自身の経験よりネット社会の情報に向いていると考えます。子供たちの成長には、学校や教育の場だけでなく、私たちが様々な社会経験を伝え、いつの時代においても大切な道徳心や、思いやりを学ぶことが重要です。しかし、大人たちが未熟であっては、率先してその姿勢を示すことができません。子供たちのために私たちも含め地域の大人が成長し、それによって子供たちが成長する好循環を創り出すことが、地域の発展に繋がります。私たちは地域の青少年に対して、時代に適した知識を身に付け、これからの社会を生きる力を養う教育を行います。

 

【組織一丸の会員拡大】

 持続可能な組織であり続けるには、会員拡大は必要不可欠です。しかし、近年では全国的に会員減少が大きな問題となっています。本年度、私を含め5名の卒業生がおり、美濃加茂青年会議所も例外ではありません。

 まずはメンバー全員の会員拡大に対する意識を向上させることが大切だと考えます。会員拡大は誰かに任せるのではなく自分自身の課題とも捉え、組織が一丸となって行っていく必要があります。また、会員拡大は入会していただくことだけでなく、同じ志をもって、地域のために運動を展開できるリーダーになっていくことが必要であり、より強固な組織であり続けるために会員の定着に向けた取り組みも必要となります。そして入会したメンバーと共に、青年会議所運動を展開し続ける事っ、地域を牽引するリーダーとして地域から必要とされる組織になっていきます。


【結びに】

 JCの魅力は、年齢制限があることです。どんなに続けたくても、40歳という年齢で卒業を迎えます。卒業があるからこそ常に新しい人材が必要であり、常に新しい組織となります。JCの存在意義が変わらないためにも、我々が成長することで青年会議所活動を続けていくことができると私は思います。そして我々には時代の変化に対応し、54年という長い年月続けてきた多くの先輩方がいらっしゃいます。その中でも青年会議所はその先輩方ね熱き魂を継承しつつ、新しい一を作り出す団体だと私は考えています。そのために必要不可欠なのが一生懸命に行動する心。そして、我々が明るく楽しくかっこよく活動することで地域と共に、仲間と共に成長できると考えます。

 

1.郷土愛を育む

2.地域を担う人材の発掘と育成

3.合理的な組織運営